本日、2022年12月31日です。今年最後のブログ投稿は…以前買取させて頂いた、岡山県を代表する金工師、「北村静香(きたむらせいこう)さん」についてご紹介します。
北村静香さんは、昭和を代表する金工家です。出身は岡山県で、その技術は岡山県重要無形文化財にも指定されています。北村静香の作品は、鉄や銀などの金属板を細かく叩きながら湾曲する物体を作り上げる「一塊打出し」という技法で仕上げられているのが特徴です。この技法によって多くの銀瓶、鉄瓶、香炉を制作しました。残されている作品や文献が少ない作家であるため、長らく「知る人ぞ知る作家」とされてきましたが、近年は日本のみならず海外の骨董ファンからも注目されています。
1904年–1976年、北村静香(本名・茂雄)さんは、現在の岡山県岡山市で誕生しました。
同じ岡山市で金工をしていた真鍋静良さんと知り合ったことがきっかけで金工の道を志し、静良さんに弟子入りします。静香さんと真鍋さんはともに新宗教の大本教を信仰しており、その関係で知り合いになったというエピソードが残されています。静香さんがのちに得意とした「一塊打ち出し」は、静良さんに学んだものでした。大変難しい技術だといわれていますが、静香さんはこの技術を見事に修得しています。その後、師である真鍋静良さんの名から「静」を受け継ぎ、「金工家・北村静香」と名を改め、本格的な創作活動を開始。金工の中でも特に難しいといわれる鉄瓶を得意としました。
通常、鉄瓶や銀瓶などは、「口先」と呼ばれる注ぎ口の部分を本体部分と分けて作ります。そのため、本体と口先には「つなぎ目」があります。しかし静香さんの作品は、1枚の金属板から口先の部分まで叩き出しの技法で緻密に形を整えて仕上げているので、つなぎ目がありません。細部まで丁寧な叩き出しの技法で作られた静香さんの金瓶・銀瓶は、独特の優美さを誇ります。
滅多に出てこない純金製の金瓶、純銀製の銀瓶・・・岡山はもちろんのこと、広島(福山)や兵庫などの近隣にも眠っているかもしれません。
金瓶、銀瓶、銅瓶、鉄瓶、鑑定買取致しますので、そういえば家にある気がする・・・という方はぜひ蔵の美までご一報ください。
今年一年、出張査定、出張買取のご依頼や、店頭査定、店頭買取、家を片付けたい、、、など沢山のご相談ご依頼をいただき、素敵な方々との出会いや時代を感じられる貴重なお品物との出会い、お客様やお品物から、色々な思いを感じさせられ、蔵の美一同はとても深く勉強になる一年になりました。
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