昨年度、沢山の買取させて頂きました中で岡山県にゆかりのある方をご紹介させて頂きます。
◆人間国宝 大野昭和斎(おおの しょうわさい)
- 1912年 岡山県総社市生まれる。
- 1935年 柚木玉邨に昭和斎の号をもらう。
- 1965年 第12回日本伝統工芸展にて初入選。以来連続して出品を重ねる。
- 1968年 第15回日本伝統工芸展にて日本工芸会会長賞を受賞する。
- 1974年 木創会を立ち上げ後進の指導にも尽力する。
- 1977年 岡山県重要無形文化財木工芸「指物・刳物・象嵌」に指定される。
- 1984年 国指定重要無形文化財(人間国宝)「木工芸」保持者に認定される。
- 1987年 勲四等旭日小綬章を受章する。
本名片岡誠喜男(かたおか せきお)は1912年3月4日に岡山県総社市に生まれ、父で指物師の片岡斎三郎のもとで14歳から師事、指物や象嵌を修行する。
23歳のころ文人画家柚木玉邨(ゆのきぎょくそん)に師事、絵画を習い昭和斎と命名される。
作品には桑を好み、他に欅、柿、黄楊木、肥松(こえまつ)も使う。
指物・象嵌の技術に優れており、作品は箱や文机、卓、飾り棚、小箪笥、盛器、香盆、菓子鉢などを作り、箱の四方の直線に線象嵌を用いて指物独特の直線の美しさを見せる。
木工のほかにも陶器にも研究を深めており余技的であるが秀作を残しており、現在は三男である大野秀喜氏が伝統技術を継承している。