★吉備津神社(きびつじんじゃ)★
岡山県から広島県東部にかけて、「吉備津(きびつ)」という名の付く大きな神社が3つもあります。
真ん中の「吉備津神社」、そこから古墳のある山をはさんで、東に1.5kmほどにある「吉備津彦(きびつひこ)神社」。
そしてグッと西に離れますが、広島県福山市にある「吉備津神社」。知らないと間違えてしまいそうでよすね。
古代のこの一帯は、吉備国(きびのくに)と呼ばれていました。7世紀後半に律令制が敷かれたとき、吉備国は備前国(びぜんのくに)、備中国(びっちゅうのくに)、備後国(びんごのくに)の3つに分けられました。
吉備国全体の総鎮守だった吉備津神社は、そのまま備中国の一宮(いちのみや。1国に1つの、格の高い神社のこと)になり、備前国では吉備津彦神社、備後国では広島県福山市の吉備津神社が、それぞれ一宮とされたのだとか。
名前が似ているのは、そんな深く関連した歴史があるからです。実はご祭神も一緒で、そのことは桃太郎のお話にもつながっています。
本殿・拝殿は、「比翼入母屋造(ひよくいりもやづくり)」と呼ばれる建築様式。とくに吉備津神社のものは独特で、特別に「吉備津造(きびつづくり)」とも呼ばれています。
二拝二拍手一拝で心を込めてお参りし、国宝をじっくり鑑賞しました。